展覧会のお知らせ

「記憶と繋がっているものを意識しているのだと思う。光も
記憶と繋がっている」

上田亜矢子は、鬱蒼とした木立に護られた森の一角に住まう。
拓かれた石工の作業場のような其処では、あらゆるものが移
りゆく。草は茂り樹々は昇り、太陽と風はいつだって景色を
変えていく。壁は朽ち積まれた石には苔が生える、そんな物
事を目にしながら、身体を動かし、時に音楽を聴き、一日を
終えるのだろう。

上田は白大理石を主素材に、日々の中で気に留めた事象を彫
刻という形で表わしていく。それは、居住空間、建築空間の
中で、光や風を掴まえ、その一瞬を知らせてくれる。あたか
も日時計のように。

今展では、夏至を構成する白い空間とその内に在る小さな黒
い空間を使い、昼と夜の光の交換を試みると言う。昼の空の
上にも星は瞬き、夜の闇にも花は色彩を芳しく放っている。
今展は夏至の日に始まり星合の日に閉じる。その瞬きと花香
が届くよう、願いを込めて。

昼と夜
上田亜矢子
2025.6.21(土) – 7.7(月)
11:00 − 18:00

休廊 火曜 6.15(日) – 20(金)
在廊 6.21(土) 22(日)

夏至
380-0841
長野市大門町54・2F
tel 026-237-2367
https://www.geshi.jp